楕円球タイムトラベル「慶大・青貫浩之新監督の学生時代」Back to 2006 | ラグビージャパン365

楕円球タイムトラベル「慶大・青貫浩之新監督の学生時代」Back to 2006

2023/01/17

文●大友信彦


慶大の新監督が発表された。
新たな指揮官は青貫浩之。2006年度の慶大主将だが、大学卒業後は一線を離れていたこともあり、新しいファンには馴染みの薄い名前かもしれない。



しかし、清真学園3年時には日本協会のエリートアカデミーにも選出され、慶大1年時には山田章仁や五郎丸歩とともに北の湖部屋への一日入門などエリート育成プログラムも経験した世代トップ選手だった。
最新のコーチング理論からは離れていたが「魅力的な人間と魅力的な組織を作る」と言い切る指揮官は、どんな選手だったのか?



2006年3月、慶大主将に就任した、21歳の青貫浩之は何を語っていたのか。今から17年前へ、タイムトラベル!
(初出=『ラグビーマガジン』2006年6月号「解体心書」)


そのプレーを初めて見たのは2000年度の全国高校ラグビー茨城県大会決勝だった。ゴツい体格をした清真学園の1年生FBは、外に走れば速く、縦に走れば強いコンタクトで突破。ディフェンスでは頑健なタックルで相手をなぎ倒した。足の速い元木由記雄……そんな言葉が頭に浮かんだ。試合後、雨中の決勝に競り勝った清真の15番を捕まえ、1年生には見えないね、と話しかけると、「顔がフケてるんです」と笑顔で切り返されてしまった。

「小6のとき、栗原(徹)先輩たちが花園に出たのをテレビで見て、ラグビーを始めました」

将来の目標は?

「慶応大学のジャージーを着ること。慶応で日本一になることです」

16歳の少年が口にした目標のひとつは、2年後に叶った。2003年4月に慶大入学。FLとしてルーキーシーズンから全試合に出場した。しかし、もうひとつの目標、大学日本一はまだ実現していない。昨季は大学選手権準々決勝で早大相手に魂のタックルで食い下がったが、結局は8対26の完敗に終わった。

早慶戦前日練習

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